昨年12月に箱根旅行へ行ってきました!
主目的としては、1年の疲れを温泉で癒すこと。他は、なんか旨いものとか、テキトーに観光スポットへ行ければ良いかなという気持ちだったのです。しかし、たまたま立ち寄ったとある観光スポットが予想を大きく上回る素晴らしさだったので、これはもうブログに書くしかない!という気持ちを押さえ切れず、今こうしてキーボード連打しています。早速ご紹介を!
多くの人が知っている星の王子さま。私も「本当に大切なものは目に見えない」というフレーズと共に知ってはいます。しかし、ミュージアムまであるとは!箱根の仙石原にあるとのことで、さほど期待はせず、訪れてみました。
なかなかおしゃれな門構え。綺麗に手入れされている印象。とにかく寒くてお腹が空いていたので、まずはメシを食おうと。ミュージアムにはレストランがあるとのことだったので、早速行ってみることに。
レストラン「ル・プチ・プランス」。写真では「ル」がきれてますね。
コースで2,500円のやつがあったので、それをオーダー。観光地というのは自然とカネ使いが荒くなります。「せっかくだから」という名のもとに、漱石や諭吉が消えていくのです。
コースで特に良かったのがデザート。オレンジとヘーゼルナッツのチーズケーキだったかと。濃厚でうんまかった!
お腹を満たして大いに元気が出た私は、見ようか迷っていたミュージアムへ入ってみることにしました。入館料1,500円。
中は庭園になっていて、心和む風景でした。ホームページによると、ヨーロピアン・ガーデンとのこと。ちょっと外国の気分が味わえて非日常の体験ができます。
王子さまもいたりして・・・
庭園から見たレストランの看板。小憎たらしいかわいさがあります。
庭園を眺めているだけでも中々のものです。しかし、私がオススメする理由はさらにあります。それは、庭園の先にある展示ホールの存在。ここでは、作者であるサン=テグジュペリの生涯を知ることができます。彼の生い立ちや、飛行機のパイロットを務める傍ら作家としてコツコツ書いていたこと、最後は偵察飛行に飛び立ったきり行方不明になったこと、などなど詳しく解説があります。当時の社会状況も勉強できますし、彼自身の人生が波乱に富んだもので非常に興味深かったです。
また、「星の王子さま」に登場する人物たちにもスポットが当てられ、解説がなされているコーナーもありました。私はここで本に興味を持ち、ミュージアムショップで買って読むことに。事前に読んでいればもっと面白いです。私が思うに、「星の王子さま」は社会の縮図ではないかと。うぬぼれ屋や実業家、酒飲みなどなど、登場してくる人物は現実でも同じように存在するのです。ファンタジー作品だなんて小馬鹿にしていた自分が恥ずかしい。
反対側から明るい窓の急行列車が来て、雷のような音をたてて走りすぎた。
「もう帰ってきたの?」と王子さまは尋ねた……
「別のだよ。すれ違ったんだ」
「みんな自分がいる場所で満足できないの?」
「誰も自分がいる場所に満足できないのさ」と転轍手は言った。
(集英社刊「星の王子さま」p.90より)
ぜひともオススメな星の王子さまミュージアムをご紹介いたしました。良い意味で予想を裏切られますよ!