かなり今更ながら『金持ち父さん貧乏父さん』を読んでみた。そしたらめちゃめちゃ勉強になった、という話を少々。
すいません、1億ほど頂けますか?・・・
そもそも2000年に発売された本。今更読むのには訳があった。それは「改訂版」が出たこと。改訂により、現在の状況に適した内容を加筆修正しているとのこと。私は本屋でこの本を見つけたとき、こう思った。「コイツぁ俺の背中を押している」と。
ブックオフに行けば改訂前の本が100円くらいで買えんじゃねーか、などという疑惑を振り切るようにしてレジへまっしぐら。1,600円+taxの決断が、将来1億6,000万円になることを願って購入した。
頼む、本はいいから1億ください
結論を言うと、素晴らしい本だった。てっきり金持ち投資家が偉そうなことを言っている本かと思ってたが、ビッグな間違えだと気づく。父さんが子どもたちに教えるというストーリー仕立てで読みやすく、お金に対する哲学をしっかり持った人が書いているのだと思った。そんなわけで、本書の中で心に刺さった言葉をいくつかご紹介。
たとえば、父のうち一方は「それを買うためのお金はない」と言うのが口癖だった。もう一方の父にとってそれは禁句だった。この父は、こんなときは「どうやったらそれを買うためのお金を作り出せるだろうか?」と言わなくてはいけないと私に教えた。(p.12)
根本的な考え方の違い。貧乏父さんはハナから諦め、金持ち父さんは実現させるための方法を考える。違いはこんなところから始まるんだな~と。
人生で大事なのはどれだけのお金を稼げるかではなく、どれだけのお金を持ち続けることができるかだ。(p.74)
思わず「なるほど」と言わずにはいられない。芸能人や実業家がたくさん稼ぎながら落ちぶれていった話をよく聞きます。瞬発力だけでなく、持久力も必要です。
金持ち父さんが法律についてよく知っていたのには理由が二つある。一つは、法律をきちんと守るよく市民だったから。もう一つは、法律を知らないと「高くつく」ことを知っていたからだ。(p.122)
よく言われる「知らなかったでは済まされない」というやつかと。実業家でも、サラリーマンでも、主婦であっても法の下にあるわけですね。勉強せねば。
私が現在の学校教育がばかげていると思う理由はここにある。学校では、まちがえるのは悪いことだと教えられ、まちがえると罰を受ける。だが、実際に人間がどのように学ぶかを考えてみればわかるが、人間はまちがえることで学ぶ。私たちはころびながら歩くことを学ぶ。もし、まったくころばなければ、歩くことはできないだろう。(p.157)
ちょっと長いけど共感できる考え方なので引用。金持ち父さんはビジネス書であるものの、こういう著者なりの哲学が随所に感じられて面白い。思えば間違えたことは結構覚えている。だからこそ、2度とするまいと心に刻み、次は間違えないように工夫をする。著者が指摘するように「失敗を避ける人は成功も避けている」ということ。
それからが肝腎なところだが、私はすぐに行動に移った。モスコヴィッツの本を読んだ次の木曜日、私は本に書かれた通りのことをした。(p.245)
金持ち父さんはよく勉強する。本から、講演から、様々な知識を吸収する。そして、何より重要なのが「実行する」こと。知識を知識のままで終わらせず、やりたいことをやり遂げるために活用する。耳が痛い言葉です。
すでに気分だけは大金持ち
正直言ってこの本をなめていた。基本的には投資を推奨する内容ではあるものの、「お金に対する考え方を改めるべし」という著者の思いがヒシヒシと伝わってくる。ベストセラーになるだけあります。
日々の仕事に追われている人、目先のことで頭が一杯な人にオススメな内容。立ち止まって日々の生活を見直す、仕事との付き合い方を改めるキッカケになりますよ!